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インフルエンザや病気を予防する衛気(えき)とは?~きれいな食事のススメ~

インフルエンザや病気を予防する衛気(えき)とは?~きれいな食事のススメ~

薬膳コンシェルジュ協会 代表理事 杏仁美友

今シーズンはインフルエンザの流行りだす時期が9月ごろからと早く、年明けそうそう周りでもインフルエンザにかかった方や、学級閉鎖の話をよく聞きます。

中医学では、インフルエンザのように感染性が高く、一時的に広まるものを「時行感冒」といい、通常の感冒(かぜ)とは区別して対処します。

衛気(えき)は、皮膚のバリア作用



感冒も時行感冒も、中医学では症状やその人のタイプによって処方が異なりますが、一番大事なことはインフルエンザにならないための予防です。

同じ環境にいても、病気になる人とならない人がいますが、これはそのひとの持つ病気の抵抗力や免疫力が高いことにもリンクしています。

中医学では、この抵抗力や免疫力に近いシステムを持つものを衛気(えき)と呼んでいます。

衛気は体表をめぐり、ウイルスや細菌などの邪気が体内に入らないように防御し、邪気と戦い、追い払う働きがあります。

逆を言えば、衛気が不足すると皮膚のバリア機能が弱まり、邪気が入りやすくなって風邪やインフルエンザにもかかりやすくなり、病気の回復も遅れたりするのです。

消化に良く、栄養があるものを食べる



では衛気を高めるにはどうしたらよいのでしょうか?

衛気は飲食などで得た栄養成分をもとに作られているので、消化機能を高めるような食材を食べたり、バランスの良い食事を心がけることが一番です。

2009年に世界的な流行をした新型インフルエンザの予防対策として、中国の国家中医薬管理局が発表したマニュアルの中には、
「あっさりとした飲食をとり、脂っこいものや味の濃いものを避ける。日常的に簡単でおいしい薬膳は、インフルエンザの予防に役に立つ」
と書かれていました。

脂っこいものや味の濃いものは、積熱になりやすいとも記述があります。

そういったものは消化に悪いだけでなく、余計な熱や湿をうみ、病気を悪化させたりこじらせる原因にもなるのです。

マスクやクリームで衛気をサポート



また衛気は、皮膚や粘膜をうるおしたり、体温を維持する作用があります。

インフルエンザにかかると、異物を除去するための気道の粘膜がダメージを受け、そこから細菌性肺炎を引き起こすなど、合併症も怖いですね。

皮膚や粘膜のバリア機能を保つためには、衛気の働きを助け、保湿することができるマスクが有効的です。

ウイルスが湿気に弱いことや飛沫感染を防ぐ意味で、マスクを着用する方が多いと思いますが、中医学的にもマスクで鼻やのどの粘膜を加湿することで衛気のサポートになるので、理にかなっているのですね。

また乾燥が気になる季節は、クリームなどを皮膚に塗り、肌を荒らさないようにしましょう。

栄養・保湿・休息がポイント



衛気についていろいろご紹介しましたが、そもそも衛気は「気」という、わたしたちのカラダを構成しているエネルギーやパワーの源から発生しています。

生まれつき元気な人であればインフルエンザや風邪をひきにくいのですが、偏食したり、気分が乱れたり、不規則な生活やオーバーワーク、睡眠不足などが続くと、気を消耗します。

日頃から気をチャージし衛気を養うためにも、十分な栄養をとり、保湿を心がけ、適度に休息しましょう。

そしてインフルエンザに打ち勝つカラダを作り、季節を問わず日々元気に過ごしたいものです。

薬膳コンシェルジュ協会 代表理事 杏仁美友
一般社団法人 薬膳コンシェルジュ協会 代表理事
杏仁美友

1972年東京生まれ。
漢方薬や薬膳で自身の体調不良を改善したことをきっかけに、漢方や薬膳の世界に興味を持ち始める。

2011年に薬膳コンシェルジュ協会を設立し、学んだ知識がすぐに役に立つ薬膳の資格講座の運営にも力を注いでいる。

テレビ・雑誌・ラジオなどの取材、大手外食レストランチェーンの薬膳メニューの監修、総合情報サイト「All About」公認漢方・薬膳料理ガイド、薬膳サプリの商品開発、食材性能PR、講演会なども精力的におこなう。

「こころに漢方を、くちびるに薬膳を」をモットーに、身近な食材を使ったカンタン薬膳やわかりやすい漢方の知恵を紹介している。

杏仁美友サイト http://kyonin-miyu.com/
薬膳コンシェルジュ協会サイト http://www.y-concierge.info/

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